音楽院留学をする前に短期留学をおすすめする理由

短期留学
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このブログの筆者は現在、イタリアの国立音楽院で古楽を学んでいますが、入学する前に2回イタリアに短期留学しました
2回目は音楽院入学試験のためですが、1回目は・・・?

このページでは、音楽院に留学する前に短期留学をおすすめする理由を、管理人自身のイタリア留学経験からお話ししたいと思います。

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音楽院に入る前に入学したい音楽院の先生のレッスンを受けよう

イタリアの音楽院へ留学を決意する理由は色々とあると思いますが、まず第一の理由は「指導を受けたい先生がいるから」だと思います。

私の日本での恩師は、ロンドンのギルドホール音楽院に留学されていましたが、この学校を選んだ理由は、師事したい先生がいらっしゃったからだと話して下さいました。

恩師が師事したい先生をみつけたきっかけは、マスタークラスに参加したことでした。

このようにあらかじめ留学先で習う先生と自分のマッチングが済んでいる場合は、安心です
この項目は読み飛ばしていただいて構いません!
下のボタンを押して、次の項目へジャンプしてください。
「留学先の「食べ物、気候、人」と自分の相性をチェックしよう」にGO!

声楽レッスンの手法はさまざま

門下から優秀な歌い手をたくさん輩出していたり、評判の良い先生でも、あなたにぴったりあう指導かどうかは分かりません。
声楽を学んでいる人なら、先生との相性がとてもデリケートな問題なのはよくご存知だと思います。
目指す高みは同じでも、そこへ到達するための導き方は千差万別です。

呼吸の指導ひとつとっても、「花束の匂いをかぐように」や、「晴れた日に海を見て深呼吸するように」などのイメージで説明する方法から、「浮肋骨が外側に広がるように」と具体的に体の使い方を指示する方法まで、さまざまですよね。

ひとつの方法で生徒が分からなければ、先生は色んな角度から指導してくださいますが、やっぱり得意・不得意があります。
自分にとって合う指導法を確立されている先生のもとで学ぶほうが、ずっと簡単です。

例)生徒が「やわらかく」歌えないとき、どんな言葉で指導する?

管理人が声楽を習い始めたころの話です。
やわらかく歌わなければならないときに「すやすやと眠っている赤ちゃんの寝顔を思い浮かべて」と言われたのですが、眠っている赤ちゃんを目の前にしたことがほとんどなく、歌に反映させることができませんでした。

現在は、やわらかく歌っている声そのものをイメージしたり、静かであたたかい曲を聴いているときの気分を思い出すことで、やわらかい歌い方を実現しています

現在の方法は留学してから音楽院の先生に導いてもらって、自分で探し出しました。
音楽院の先生は、歌声や音楽そのもの、もしくはよく晴れた青空か、日差しにきらきらと輝く海、ぐらいしかイメージさせないのでとてもシンプルで分かりやすいです!
イメージよりも体の使い方を説明することが多いので、具体的です。

しかし、この先生がすべての学生にとって、分かりやすい指導をする先生だということではありません

音楽院の先生のレッスンがあわないと、留学生活の難易度があがる

門下には、彼女の指導が分かりにくいと嘆く学生もいます。
「体のここがこう動いて、こっちはこう動いてなんて言われたって、そんなこと意識していたら息が止まってしまう。
でも学校外でみつけた〇〇先生は、大きなシャボン玉をイメージしてって言ってくれた。
ああいう分かりやすい言い方をしてくれたらいいのに」
と言うのですが、どんな説明が「分かりやすい」のかは、一人一人の歌い手によって大きく異なります

この学生は、日本より安いとはいえ個人レッスン料を払い、学校外で様々な先生を紹介してもらい試していました。

音楽院の外部で個人レッスンを受けることのデメリット

音楽院の先生があまり熱心でない場合は、外部の先生についていてもバレないこともあるようです。
まあ気付いていても気にしていないから何も言わず、態度にも出ておらず、学生が「気付いてさえいないや」と思っているという可能性もありますが・・・

しかし真剣に指導してくださる先生なら、発声法や曲解釈の違いなどから見抜いてしまいます。

その結果、音楽院の先生との信頼関係にもヒビが入り、経済的な面だけでなく精神的にもつらい留学生活となった学生もいました。

大きな音楽院なら先生を変えるシステムも存在する

学生数の多い音楽院の声楽科やピアノ科だと、複数の教授が在籍しており、年度の終わりに先生を変えることができます。

イタリアでは、門下がえは日本ほど難しくはないし、人間関係がこじれることもないと言われていますが、稀に嫌がらせをする先生もいるそうです・・・

ちなみに古楽科のように学生数が少ない場合、各楽器ごとに一人ずつの教授しかいませんので、指導が合わなかったら音楽院を変えるしかありません・・・

こうした事態を避けるためにも、短期留学で先生のレッスンを受けておくことは重要だと言えます。

ただしイタリアの国立音楽院の先生は、個人的に受験生にレッスンをしてはいけない決まりがありますので、レッスンを受ける前にコンタクトを取る段階では、まだ受験したい旨は伏せておくのが得策です。

詳しくは以下の記事の「バロック声楽専攻のある音楽院を選ぶ際に気を付けること」にも書いていますので、ぜひ読んでみてください。

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留学先の「食べ物、気候、人」と自分の相性をチェックしよう

本格的な長期留学をする前に、短期留学でお試しをおすすめする2つめの理由がこちら。特に食べ物は重要ですよ!!

友人が長年の夢だった留学をあきらめた、たった一つの理由とは?

突然ですが、管理人は古楽を学ぶ前、日本でジャズギタリストの友人とデュオを組んで活動していたことがあります。

その友人の夢は、ジャズの本場ニューヨークでギターの奏法を学ぶことでした。

その夢の第一歩として、彼は10日間ほどニューヨークに滞在しましたが、帰ってきたらなんと、「ニューヨークに行くのはやめた」ときっぱり言うのです。

何か深刻な問題でも発生したのかと思ったら、食べ物がどうしても合わないという理由でした。

ニューヨーク行きの資金を稼ぐため、睡眠をとらずに深夜バイトを続けて、過労で倒れたこともあるほど真剣だったので、最初は冗談だと思いましたが、本当に食べ物が口に合わないということだけが理由でした。

おそらく、イタリアは大丈夫だと思いますが・・・ 南へ行くほどおいしいそうで、北イタリアでもミラノのように都会だと洗練されていておいしいものが食べられる中、管理人が暮らしているヴェネツィアのあるヴェネト州は「ヴェネトにうまいもの無し」と言われる土地なのですが、毎日おいしく暮らしています♪

退職してウィーンに留学した女性が半年で帰国したわけは?

日本にいたころ参加した古楽のマスタークラスで、ウィーンに留学したことがあるという女性に出会いました。

彼女は幼稚園教諭の資格を持っていて、幼稚園の先生をしていましたが、その仕事を辞めてウィーンに留学したのです。

ウィーンに到着したのは秋、それから日増しに日差しは弱く短くなり、暗く寒い冬が訪れました。

彼女の留学は1年間の予定でしたが、日照時間の短い冬のウィーンに暗鬱な気持ちになり、耐えられず半年で帰国したそうです。

それは春を目前とした3月頃だったそうで、周囲の友人たちから「これからがきれいな季節だから」と引き留められたそうですが、それ以上我慢することはできなかったと話していました。

ヴェネツィアは冬でも高く澄んだ空が見えますよ! 東京より雪も降らないし、海に囲まれているため気温もめったに氷点下まで下がらないし、過ごしやすいです♪

国民性や習慣の違い

食べ物、気候、そして最後は、人です。

これは身近な人の話ではなく、有名な声楽家の森麻季さんがインタビューでお話しされていたことです。

麻希さんはイタリアとドイツ両方に留学されていますが、イタリア人のおおらかでいい加減な気質は合ったものの、ドイツ人の過剰にエコを心がけ、しかも他人までそれを押し付けてくる性質にストレスを感じられたそうです。

もちろん逆に、時間にルーズなイタリア暮らしにイライラし、まじめな気質のドイツが過ごしやすいという人もいらっしゃるでしょう。

現代はネットやテレビで海外の様子も知ることができますが、果たして自分がそこでやっていけるのかどうかは、行ってみないと分かりません。

ツアー旅行では分からないことが、個人旅行では見えてくるでしょう。

そして短期間でも暮らしてみれば、個人旅行よりさらに明確になりますよ!

同じイタリアでも北と南では大違い!

いよいよイタリアに留学先を決めたとしても、どこの街に暮らすかで生活は大きく変わってきます

ミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィアなどの北イタリアは、意外と時間を守りますよ。

ヴェネツィアのヴァポレット(水上バス)はきっちりと時刻表通りに運行していますし、ミラノに初めて行ったときは、駅の発車標(電光掲示板)に「2分遅れ」や「5分遅れ」などの表記があり、びっくりしました。それまでの自分のイメージでは、イタリアの電車なんて何も言わずに20分とか50分とか遅れるものだと思っていたんですよね。

あ、でも、長距離列車は結構遅れますね・・・。ヴェネツィアからフィレンツェへ行くフレッチャ(特急列車の名前)が20~40分遅れるのは珍しくない気がします(笑)

一方、ナポリへ行くと状況はカオスです!

意味不明に地下鉄の駅が閉まっていたりするんですよ。それも平日の夕方に。

街の人に訊いても、「駅がクローズしてる? マジ?」とか言うし、なんの予定もなく駅のシャッターが下りてしまうのか・・・?

また、バーリの近郊でも列車の路線が突然バスに振り返られました。ホテルのレセプションで訊いても、明日はどうなるか分からないと言う。鉄道会社から事前アナウンスはなかったのでしょうか・・・?

謎なことだらけの南イタリア、実際暮らすとなったら大変かも知れませんね。

もしくは、誰もが自家用車を持っていて、公共交通機関の動向に振り回されない生活を確立しているのかも知れません。

北でも南でもなく中央イタリアのローマは、まさに時間泥棒に時間を盗まれたような慌ただしい都市でした・・・悠久の歴史を感じるどころか、大都会の真ん中で、まるで新宿のよう。

バスに乗って少し離れれば落ち着いている場所もあるのですが、イタリア人のゆったりとしたイメージとはかけ離れた都会の姿に驚きました。

管理人が暮らすヴェネツィアは、一年中観光客が訪れるため、つねに祝祭日のようなにぎわいです。

また、歴史的建造物が並び立っていると言っても、海が近い街特有の港町のようなムードがあり、フィレンツェのように落ち着いた雰囲気とは異なります。

そうそう、フィレンツェではあまり魚介類を食べる習慣はないそうですが、ヴェネツィアでは魚が食卓にのぼるのはごく普通のことです。

管理人は、留学する年の4月にヴェネツィアと、ミラノ、ノヴァーラを訪れ、ヴェネツィアの活気と暮らしやすさに魅せられました

ヴェネツィアが暮らしやすいと感じるのは管理人の感性です。・・・実は車の運転ができないので、すべて徒歩か船で移動しなければならないヴェネツィアに不便を感じないのです。

まとめ

というわけで、ここまでいくつかの側面から、本格的に長期留学をする前に、短期留学で「お試し生活」をしたほうがよい理由を書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

音楽院留学の場合はまず重要になってくる個人指導の担当教授、それから音楽留学でなくても、食べ物は最重要ですよ! 続いて気候、人、街の雰囲気など、写真やテレビを見たり、留学経験者のブログやインタビューを読んだだけでは分からないことを肌で感じるため、ぜひ短期間の留学にトライしてみてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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