海外留学ならホームステイ?
それとも学生寮?
はたまたシェアハウスやルームシェア?
一応全部経験したので、それぞれのメリット・デメリットを書いてみようと思います。
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海外留学ならホームステイ?
管理人がホームステイをしたのは、音楽院受験のために1ヶ月間ヴェネツィアに滞在したときと、ミラノに声楽レッスンのために短期留学したときでした。
ホームステイのメリット
ハウスルールによるが、一部家事を負担していただける
食事のつかないホームステイだったので下宿に近い感覚だと思いますが、管理人が泊まった家では、部屋の掃除はホストファミリーがして下さいました。
また、ヴェネツィアのステイ先では、以前ステイした学生に洗濯機を壊されたそうで、洗濯物も洗って下さるシステムでした。
のちのち学生だけでルームシェアをしたり、さらに”ほぼ一人暮らし”をして気づいたのですが、一人だと数日おきに掃除機をかけたり、ひんぱんに洗濯機を回すのも大変なことがあります。
一部家事を負担していただけるのが、ホームステイのありがたい点だと思います。
ホームステイは短期留学に向いている
また、タオルやトイレットペーパー、シャンプーなどはホストファミリーと同じものを使える場合が多いので、短期間しか留学しない人にとってはすべてを買いそろえなくて済むので便利ですね。
ただし過疎化と高齢化の進むヴェネツィアでは、ホストファミリーが老婦人一人ということもあるようです。
若者である学生がおばあちゃんの部屋を掃除し、頼まれた買い物をしてこなければならなかったとか・・・。
ホームステイのデメリット
共有キッチンを使いづらい家庭も・・・
キッチン使用可能というお宅でも、最初の説明のときに明らかに使ってほしくない口調でしたので、電子レンジだけで過ごしたことがあります。
ここのお宅は、1ヶ月の滞在だったので耐えられましたが、長期だと料理しづらいのは厳しいと思います。
遠慮しなくてよかったのかな?という気もしますが、管理人のあとにこの家に泊まった学生と話したら、彼女は堂々とキッチンを使い続けた結果(もちろんほかにも理由があったのだと思いますが)、ホストファミリーとの関係が悪化して、「ガスの元栓を締めていなかった」という理由を語学学校に告げられ、2週間で退去させられたそうです。
やはり、空気を読んで遠慮して正解だったなと思いました。
学生どうしのルームシェアより気を遣うかも・・・
ホームステイのデメリットは、つねにホストファミリーに気を遣いながら生活する点だと思います。
しっかり気を遣った結果、色々と有益な情報も教えていただき、慣れない海外生活のアドバイスもいただけて、この家に泊まってよかったと思える滞在になりましたけどね!
留学先で学生寮を斡旋してもらう
寮での生活は2度経験していますが同じ寮です。
1回目は、受験の半年前に学校の見学や、先生のお試しレッスンを受けに来たとき、2回目は合格後、長期に住む家が見つかるまでです。
2回目が存在することからお察しの通り、1回目の滞在が満足だったのです。
学生寮で生活するメリット
個人では借りられない物件に暮らせる
管理人が泊まっていた寮は、修道院だった建物を改装したもので、緑あふれる中庭の向こうに海が見えて、素晴らしい景観でした。
なかなかヴェネツィアやミラノ近郊に暮らした場合、木々が生い茂る庭がある物件に暮らせることはありません。
この点が、ホームステイをしたり、アパートでシェアメイトと暮らすより、嬉しい点かなと思います。
その後ヴェネツィアで長期滞在した部屋は、屋根裏と半地下だったのですが、寮ではもちろんちゃんとした天井の高さがある、日当たりのよい部屋でした。
集団に属していながらプライベート空間がある
建物の中につねに人がいるので、寂しい雰囲気がないのに、シングルルームに滞在すれば一人の空間が守られます。
夜遅くなってもほかの部屋から音楽や談笑が聞こえるので、なんとなく安心します。
うるさくて眠れないという人にはデメリットでしょうが・・・
学習室や音楽室など施設が充実している寮も
これは大きな寮に限られますが、音楽室や運動場を完備している寮もあります。
学習室はそんなに大きな寮でなくても使える場合が多いです。
ヴェネツィアの島の中は小さなアパートが多いですが、寮なら広々としたリビングルームに大きなテレビが置いてあったりするので、これも利点かと思います。
デメリット
キッチンが遠かったり、人であふれていたり・・・
キッチンをおおぜいでシェアしなければならないので、料理がしにくいことです。
また、寮自体が大きい場合、部屋からキッチンが遠くなるので、ちょっとコーヒーを飲むためにも階段の上り下りが必要だったり・・・。
ホームステイでも料理がしづらいことをデメリットにあげてしまいましたが、食べることが大好きだとつらいです。
逆に、「勉強しに留学しているんだし、食べるものにはこだわらない」という人なら気にならないでしょう。
管理人は調理が必須である温野菜と魚と肉が好物で、毎日手料理を食べたい派なので、キッチンの使い勝手にこだわってしまいます。
ただし寮によっては、室内にミニキッチンが備え付けられている場合もあります。
騒音が気になる眠りの浅いタイプには向かない
規則の厳しい修道院運営の寮でもない限り、若い学生たちは夜も騒ぐものです。
語学学校の寮だと大人も多く落ち着いた雰囲気でしたが、大学のすぐ近くの寮だと夜遅くまでかなり騒がしいそうです。
眠りの浅い人にとっては、睡眠不足がストレスになってしまうと思います。
留学の醍醐味!? シェアハウス
管理人が経験したのは、ルームシェアではなくハウスシェアです。
つまり、一つの部屋にベッドを複数並べていたのではなく、一つ屋根の下の別々の部屋に暮らしていました。
ハウスメイトと暮らすメリット
少人数で暮らすので仲良くなる
寮のように大人数ではなく、2~5人で暮らすハウスシェアは、お互いに気心が知れ仲良くなれます。
語学学校の寮のように、同じ母国語の出身者が固まってしまうということもなく、自然にイタリア語を使って生活できます。
バスルームやキッチンなどをみんなで使うので、夕方などは連携プレイが必要になり、会話せずに生活するということはありません。
一人より規則正しく生活できる
順番にバスルームを使うシステムのせいか、一人暮らしのように、帰ってきて疲れていたからポテチを食べながらベッドでスマホをいじっていたら眠ってしまって、夜中の0時にシャワーを浴びる、というようなことが起きにくくなります。
たまにはあるかも知れませんが、私の経験から言いますと、一人で暮らした途端、生活リズムが乱れやすくなりました。
シェアメイトの手前、週末のたびに昼の12時まで寝ている・・・とかいうのもカッコ悪いですしね。
一人暮らしより掃除できる
掃除やゴミ出しを分担制にするため、責任感が生まれ「あ、またゴミ出し忘れちゃった」というようなことが起こりにくくなります。
もし忘れてしまったら、いちいちハウスメイトに「ごめん!」って言わなくちゃならないですしね・・・。
一人だとなにごとも「まいっか」になっちゃうので、シャアメイトと暮らしていたときのほうが部屋がきれいでした。
ハウスメイトと暮らすデメリット
多くを自分たちで解決しなければならない
ホストファミリーが一緒に住んでいるホームステイと異なり、大家さんは通常呼んだらすぐに来てくれるわけではありません。
電化製品がおかしくなったり、WI-FIがつながらなくなったり・・・というハプニングもまずは自分たちで解決する必要があります。
以前住んでいた家では、時々ネットがつながらなくなるのですが、これがどうにも自分たちでは直せず、いつも大家さんに来ていただいていました。
大家さんがプロバイダに電話して、色々質問をしながら直してくれるのですが、これが毎回結構時間がかかるので、ネットがつながらなくなるたびに「またかぁ・・・」と気が重かったです。
ルームメイト、ハウスメイトとの人間関係がシェアハウスの命運を握る
人間関係がうまく行けば良いのですが、うまくいかなかった場合、ホームステイや寮生活より悲惨になります。
ホームステイの場合はかなり遠慮があります。一方、ハウスメイトは年齢も近い場合が多く、より距離が近くなるので仲良くなれば本当に楽しいですが、うまく行かないと大変だと思います。
寮生活の場合は人数が多いですので、特定の誰かと必ず一緒にいなければならないわけではないですからね・・・
人間関係の問題を防ぐために・・・
人間関係の問題は起こらないように、事前に予防線を張っておくのが大切です。
一緒に住む前にお互いのニーズを確認しておく
シャアメイトとの関係がうまくいかなくなる原因としてありがちなのが、きちんと家事をこなす人とズボラな人が一緒に暮らすパターンです。
一人一人、こだわる部分やこだわりの度合いが異なるのは当然ですが、あまりに違いすぎると大変ですね・・・。
管理人は、掃除したくない人に強制するほうがストレスだし、ちょっとぐらい埃があってもいっか、というタイプなので、掃除しないイタリア人にイライラすることもないのですが、友人はちゃんと当番制を守ってほしいタイプでした。
結局彼女がリラックスしたハウスシェアをできるようになったのは、シェアメイト募集の時点で条件を示したからでした。
「掃除は必ず週〇回すること、異性をつれこまないこと」などですね・・・。
こうした条件を見て窮屈だと思わない人だけが集まった結果、ハウスシェア生活がうまくいくようになったそうです。
違う専門の人と住んだ方が、お互いメンタルに良い
最後に、同じ楽器の人、特に同じ門下の人と住むのはお勧めしませんよ、という話です。
これ管理人も経験しましたし、管理人の友人も苦労していました・・・。
切磋琢磨する良きライバルの存在は大切ですが、家まで一緒にする必要はないです。
音楽レッスンのことを考えない時間があったほうが、また練習に打ち込めると思うのです。
管理人が同じ門下の子と暮らしたとき、彼女はナイーブでいつも誰かに相談ごとをしたいタイプなのに対し、管理人は強く前向きなタイプで、人に悩みを打ち明ける習慣がありませんでした。
一方が勉強の悩みを話し、もう一方は一切話さないタイプだと、「どうして私ばかりうまくいかないんだろう」となります。
現実には、まったくそんなことはないにも関わらず、そう見えるんですよね。
これが別の分野で勉強している学生同士なら、あまり比べなくて済むので精神衛生上マシだと思います。
一方、別の友人が言っていたのは、「二人ともが相手に相談するタイプだから二人でネガティブに落ちていく」と。
共感しあえるのはよいですが、同じ分野を勉強していて、さらに同じ先生についていたらつらいですね。
ほかの学校の人とハウスシェアをしたほうが、試験期間もかぶらないし、イタリアの大学の話が聞けるし、なかなか楽しいのでお勧めです。
試験期間が異なる方が、家事の分担をお願いできますからね。
あとがきと関連記事のご紹介
というわけで、海外留学のときどうやって暮らすのかについて、3つの形態を書いてみました。
ホームステイは基本的には短期滞在向けだと思います。
が、管理人の日本の声楽の先生は、ロンドンに留学中、2年間ずっとホームステイをされていたそうですので、必ずしも短期滞在のみというわけではありません。
自分に合った暮らし方をみつけられると良いですよね!
ヴェネツィアの島の中でどこに住んだら便利か、生活しやすいかなど、各地域の特色についても記事にしています。
興味のある方はぜひご覧ください!
また、ヴェネツィアで一か月間生活する場合の生活費や、節約ポイントについても書いています。
世界遺産の島ヴェネツィアは、観光客のための街で物価が高いイメージがありますが実際は・・・!?
留学に興味のある方は、まずは手軽な短期留学からがオススメです。
こちらの記事では、短期留学の手順について解説しています
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