イタリア留学生活も早4年目、筆者は基本的にほとんど毎日自炊です。
ヴェネツィアは観光都市のため、外食はお金がかかるから。
ヴェネツィア以外の都市でも、日本ほど安いファストフード店が浸透していないイタリアでは、留学中の食事は自炊がおすすめです。
- イタリア留学中の日本人はどんなメニューを自炊してるの?
- イタリアで手に入る食材は? どんなものを買い置きしてる?
- 和食の材料は手に入る?
などを書いていきます!
イタリア留学中の自炊メニュー
北東イタリアの都市、ヴェネツィアの島の中で暮らす筆者がよく作る自炊メニューの紹介です。YouTubeでも簡単なパスタ料理を紹介しています。
自炊定番メニュー、手軽で経済的なパスタ
なんといってもパスタ料理が安くて簡単。
ラグー(ミートソースのスパゲッティ)

イタリア留学中の自炊メニュー、ミートソースのパスタ
ラグー、ボロネーゼなどと呼ばれているミートソースのパスタです。パスタのほかには、
- ひき肉
- トマトペースト(瓶詰め)orトマト缶
- あれば玉ねぎ
- 塩、胡椒、ナツメッグ

隠し味にオイスターソースを入れるとうまい! 甘めが好きならケチャップを入れてもOKだが、イタリア人にはみつからないようにな。
ひき肉をツナ缶に変えてもおいしいですよ!(ツナで作るときはナツメッグは入れないでね)
カルボナーラ

イタリア留学中の自炊メニュー、カルボナーラ
材料は、
- 塩ゆでしたパスタ
- パンチェッタ
- 卵黄
- パルミジャーノ・レッジャーノ
- 黒胡椒とオリーブオイル
これだけ。パンチェッタは、イタリアのスーパーで手軽においしいものを購入できます。
参考記事 種類豊富な生ハム | ヴェネツィアの食事を安くおいしく楽しむにはスーパーを活用しよう
きのことベーコンのパスタ

きのことベーコンのパスタ
きのこもベーコンもいい味が出るので、調味料は胡椒ぐらいでおいしくできます。
クリーム系にしてもおいしいです。過去にレシピを記事にしています。
参考記事 【レシピ】きのことベーコンのクリームパスタ【ベネチア自炊生活】
リゾットにしてもおいしい味付けです。
ツナとほうれん草のクリームパスタ

ツナとほうれん草のクリームパスタ
- パスタをゆでるときに、別の鍋でほうれん草をゆでておきます
- あとは、ツナ、料理用生クリーム、ゆであがったほうれん草をパスタに混ぜ、
- 塩・胡椒で味をととのえるだけ。
常温保存できる料理用生クリームはとても便利。日本では見たことないけど……
イタリアに住んだら常備必須です。
生ハムとミニトマトのパスタ

生ハムとミニトマトのパスタ
さっぱりしているので夏に向いているパスタです。
オリーブオイルの香りと、生ハムの旨味で食欲がないときでも食べられる……と思う。
ここではスペックというスモークした生ハムを使っています。
火を止めてからパスタの上に乗せて、一緒に召し上がってください。
イタリアでは米も結構安い
CoopのOriginarioという米が1キロ1ユーロぐらいで買えます。

イタリアのスーパーで買える米
いろいろなリゾットを作ると飽きません。パスタでは飽きた味でもリゾットで作るとまた別のおいしさになります。
ライス系自炊メニューの定番、ピラフ

ピラフ
「自炊に便利な買い置きイタリアン食材」の項目で書くように、サイコロ状のベーコンを買えば、玉ねぎを切るだけで作れます。
味付けはベーコンから塩味が出るので、少しだけクノールの野菜コンソメを入れればOK。
きのことベーコンのクリームリゾット

きのことベーコンのクリームリゾット
パスタでもおいしい味付けをリゾットにしたバージョンです。
料理用生クリームには、ポルチーニ茸風味の商品があって便利です。鮭風味もあります。
豆ごはん

豆ごはん
冷凍グリーンピース1キロ買ったので作った豆ごはん。グリーンピース入れたご飯を炊くだけ。
いろどりに置いた桜の塩漬けは日本の方からいただきました。
ちなみに炊飯器は持っていません。筆者はイタリア留学生活では白いご飯を食べることはめったになく、大体ピラフやリゾットなので必要を感じない・・・
ツナのチャーハン

ツナと卵のチャーハン
中華調味料(ごま油など)が手に入れば、ツナ缶と卵でチャーハンを作ったりもできます。
イタリア各地に中国人街があるようです。留学先によりますね。
ヴェネツィアの場合は本土側のメストレ地区に中国系の食材店がいくつもあります。
ちなみに写真のフライパンは日本から持ってきたもの。テフロン加工のフライパンはイタリアにも、もちろん売っています。でも日本の方が高品質のものが安く手に入るので。
イタリアでは鶏肉が安くておいしいかな
日本の肉を食べ慣れていると、イタリアの牛肉や豚肉は物足りなく感じます。
さっぱりしているのが好みなら良いのかも・・・
一方鶏肉はそんなに日本のものと味が変わりません。ただし皮を取って売っているものが多いのが気に入らない。イタリアの肉は全体的にさっぱり好みなんだと思います。
ちなみに牛肉、豚肉、鶏肉すべて値段はかなり安いです。七面鳥(ターキー)もあるので留学生活では時々食べています。
鶏肉でよく作る料理はトマト煮

鶏肉のトマト煮
- ニンニクをオリーブオイルで炒めてから取り出す
- 塩胡椒した鶏肉を両面焼いて焦げ目をつける。
- 同時に野菜も軽く火を通す。
- トマト缶を足して煮込む。
ローズマリーともよく合う

イタリア留学中の自炊メニュー、鶏肉のハーブ焼き
野菜料理

イタリアのブロッコリと日本から持ってきたマヨネーズ
ブロッコリやフィノッキオは蒸すだけ、ほうれん草はゆでるだけ、みたいのじゃなくて一応、料理を紹介します。
ちなみにブロッコリの味は日本と変わりません。マヨネーズは全然違う……

ブロッコリの茎の部分は、かたいところを落としたら生のままで酢+醤油+ごま油に漬けて冷蔵庫に5時間以上でおいしく食べられるようになるよ。
イタリアの野菜は重さで買うから捨てられないねっ
夏野菜のカポナータ
夏はカポナータ(ラタトゥイユのイタリアバージョン)を作り置きしています。
写真はパスタの上に乗せたもの。

パスタに乗せたカポナータ
マリネ風

マリネ。上はスモークサーモン入り、下はミニトマトとクリームチーズ入り
野菜を切って塩・胡椒、バルサミコ酢とオリーブオイルに漬け込むだけです。
野菜には4色胡椒がおいしいです(調味料の項目に写真あり)。ただし香りが繊細なので肉料理にはおなじみの黒胡椒がGood。
”茄子のパルミジャーナ”の簡易版
Parmigiana di melanzane(パルミジャーナ・ディ・メランザーネ。茄子のパルミジャーナ)という大好きな料理があります。
多めのオリーブオイルで炒めた茄子とトマトソース、チーズをミルフィーユ状に交互に重ねてオーブンで焼いた料理です。
すごく好きなんだけど、作るの大変そうなので簡易版。結構似たような味で、おいしいです。

イタリア留学中の自炊メニュー、茄子のパルミジャーナ風
たっぷりのオリーブオイルで炒めた茄子に、瓶入りのトマトペーストとパルミジャーノ・レッジャーノをかけただけ。でも意外と、パルミジャーナ・ディ・メランザーネと似たような味がするじゃないか!
イタリア留学生活で買い置き推奨の食材
当然ながらイタリア料理の食材が手に入りやすく、安いです。
- パスタ
- トマトペーストorトマト缶
- 魚の缶詰(ツナ、サバ、イワシなど)
- 冷凍の鱈(タラ)
- パンチェッタ(ベーコン)
- 生クリーム
- 野菜の瓶詰め
- 調味料(塩、胡椒、ナツメッグ、オレガノなど)
自炊に便利な買い置き食材解説
パスタの値段はピンからキリまで
値段の差、味の差が激しいのがパスタ。こだわるなら専門店の生パスタなんてのもある。
でも節約のためもあって自炊しているんだから、ほどほどで手を打ちましょう。
味も値段もちょうど良いのが日本でもおなじみBarilla。1キロ1ユーロぐらいの目安です。ヴェネツィア価格なので、地方ではもっと安いかも。

Barillaのパスタ
筆者はちょっと細めの3番が好きです。5分でゆであがるので楽ちん。
一方、弁当として学校に持っていくならフジッリと呼ばれるこの形 が便利。

Barillaのパスタ、外でも食べやすい形
Coopで買えるちょっとおいしいパスタ。Coop会員になると時々25パーセントオフで買える。

Coopの高級ラインのパスタ
トマトペーストかトマト缶

瓶入りのトマトペーストと、トマト缶
イタリアのスーパーでは、いつもどこかのメーカーのトマトペーストが広告の品になっている気がする…… トマト缶のほうが生トマトっぽくておいしい商品が多いけど、瓶詰めのほうが安いんだよな~
魚の缶詰

左がサバ、右がイワシの缶詰
写真はサバの缶詰とイワシの缶詰です。
ツナの缶詰は日本と変わりません。なので写真はなし。
でもツナ缶は日本より色々なメーカーから出ていて、値段も幅があります。瓶詰めの高級なやつもある。自分にあった値段・味の製品をみつけよう。
冷凍の鱈

冷凍の鱈(タラ)
魚が好きならおすすめ。
いつでもリアルト橋の魚市場に買い物に行けるなら不要ですが、市場が家から遠いとか、午前中は忙しいなら、冷凍庫にキープしておくと便利です。
筆者はムニエルにして食べるのが好き。

鱈のムニエルと、トマトと玉ねぎのコントルノ
サイコロ型のパンチェッタ(ベーコン)

パンチェッタ(ベーコン)
半分ずつ分かれて入っているので、一度に使う必要がありません。一人分を作る留学生にも便利。
加工肉は体に悪いんだよな~と思いつつ、開けたらパッと使えて味も整うので欠かせません。
料理用の生クリーム
リゾットのところで紹介した料理用生クリーム。数ヶ月間、常温で保存できるので常備しておくと便利です。
野菜の瓶詰め

パプリカの酢漬け
ストックしておくと野菜を使い果たしたときに助かる酢漬けのパプリカや玉ねぎ。
しかも使い終わったあとは、生のニンジンを切って漬けておくとおいしいマリネになります。
冷凍の野菜も便利だけど、留学生が住むシェアハウスは冷凍庫のスペースが限られていることも多いので、常温保存できる瓶詰めはありがたい存在。
自炊に欠かせない調味料

調味料とコンソメ
クノールのコンソメ
左側に積んであるのがクノールのコンソメ。上が肉用で下が野菜の出汁から作ったもの。野菜の方が特に便利。魚料理でもなんでも、少量入れるとおいしくなります。
ミックスハーブ
上段左に4つ並んでいるぶっといやつは、CARNI=肉料理、INSALATA=サラダ用、PESCE=魚料理、PATATE=じゃがいも専用のミックス調味料。塩、白胡椒、ニンニクの粉、ローズマリーなどがミックスされています。肉用と魚用が特におすすめ。これさえかければ味が整うので便利。
4食胡椒
右下の「Pepe 4 stagioni (四季の胡椒)」が4色胡椒です。赤、緑、白、黒のハーモニーがおいしい。
和食材や和野菜は中華街で買える
だしの素や米酢などの和食材、大根や長ネギなどの和野菜は中華街にある中国人がやっているお店で購入できます。
ヴェネツィアの場合は本土側のメストレに、中国人経営の食料品店がいくつもあります。
ちなみに島の中にも外国の食品を扱っている店があり、日本の食品だけでなく、韓国・中国・東南アジア・アメリカ合衆国など色々な国の食品をおいています。
ヴェネツィアにはたくさんある「ジャコモ・リッツォ」。外国の食材を扱っているのはマリブラン劇場にほど近いこちらの店舗です。
イタリア留学は自炊がおすすめ? 結論
ヴェネツィア、フィレンツェのような観光地では自炊がおすすめ。
一方、食事付きの寮やホームステイなら自炊しなくても済みますね。
筆者の場合は買い置きを駆使して毎日スーパーに通わなくて済むようにし、フライパンひとつで手軽に作れるメニューをたくさん覚えています。
そのほかイタリア長期留学に関する記事はこちらのページに載せています。
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