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【社会人留学ブログ】退職後音楽留学して良かった点は10個ある

社会人から音楽留学して良かった点 長期留学
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前回「会社を退職して留学したいけど、後悔しないか不安・・・」という方に向けて、記事を書きましたが、今回はその回答の続きとして、

管理人の「留学して良かった体験談」を書いていくよ!

前回の記事はこちら  退職して留学しても後悔しないための対策

管理人は社員数1000人を超える東証一部上場企業の正社員を10年ほどつとめてから、退職して音楽留学したので、会社の後輩からは、

正気ですか・・・?

という反応をいただきました(汗

もちろん両親も、最初はあまり賛成していない雰囲気でしたが、現在留学して4年目――、自分の人生には海外に住むことが必要だったと本気で思っているので、その理由を10個にまとめました。

筆者の留学前の心境や、どうやって決断したのかについては、YouTubeで話しています。

社会人留学で得られた10個のこと

社会人からの音楽留学ブログ

ヴェネツィアのチェンバロ・コンサート

直接的な目的だった音楽以外にも、意志を強く持って退職してまでしてイタリアに来てよかったなと思うことがたくさんあります。

視野が広がって、今までと違う見方ができるようになる

留学しなくても想像がつくことだと思いますが、視野が広がります。
実際に海外に暮らすことは、旅行で短期間だけ訪れることとはずいぶん違います。

視野が広がるとどんな良いことがあるのかというと、今までとは違う視点から問題を考えられるようになります
アインシュタインの有名な言葉に、「問題は、それが生まれたときと同じ考えのレベルでは解決できない」という名言がありますが、海外生活という今までの人生とは異なった経験を経ることで、今まで抱えてきた問題を違った側面から捉えることができます。

管理人の場合は、子供のころから気になっていたけれど大学以降本格的に取っ組み合っても解決できなかった問題に、ある日突然光明が差したように感じました。

日本の良い部分、悪い部分を客観的に捉えられるようになる

日本での社会人経験を経て留学したからこそ、イタリア社会の仕組みとリアルに比べることができます。

日本にいるとよく「海外では〇〇なのに日本はこうだからダメ」という論調を耳にすることがありました。
イタリアに暮らしてみると、その「海外」というのにイタリアが当てはまらないことが多々あります。

どこの国のことを言っていたのかと考えてみると、主張している本人が都合の国を挙げていただけかなと思います。
例えばもっと自由競争の社会を求めるならアメリカ合衆国、福祉国家を求めるなら北欧諸国、自然に対するエコ活動を主張したかったらドイツなど・・・。

物事にはたいてい良い面と悪い面があるように、それぞれの国にそれぞれの仕組みがあると感じています。

例えばイタリアの制度を見ていると、学費の安い国立の大学や、無料の家庭医の診断とわずかな薬代、公費で補助されながら市民の娯楽のひとつとして生活に溶け込んでいるオペラ劇場などがうらやましくも見えます。
しかしこれらを支えるために国民には高い税金が課されています。

一方日本はイタリア程税金が高くない分、国立大学でさえ高い学費を払って通わねばなりません。

本当にグローバルな視点を持つなら、5大陸それぞれの国に数年ずつ住んでみないと分からないなと思います。

知らなかった自分を発見できる

日本ではできない経験から、未知の自分に出会うことが出来ます。

管理人は高校生のころ「1都3県以外に住みたくない」と思っていたぐらい変化が嫌いなので、まさか海外生活に苦も無く馴染むとは思ってもいませんでした。
初めての海外生活が初めての一人暮らしとなるので、ホームシックに関する記事に書いたように、「ホームシック、つらいんだろうな。どうやって乗り越えたらいいんだろう」と思っていたのに、全くならないとは・・・。

また、イタリアに来て色々な仕事を体験することができました
日本にいたころは、大学時代は丸4年間塾の講師、そのあとは新卒で入った会社に勤め続けていたので、2つの職種しか経験していなかったのです。

仕事というのはうまく行っていたら転職なんて面倒なこと、なかなかしようと思わないですよね。
だから留学を理由に退職したことで、「こんな仕事も意外と楽しくできるんだ」ということが分かってよかったです。

社会人留学で可能性が広がる

このように自分の新たな可能性を発見することで、職業選択の幅が広がる――つまり可能性が広がります。

それだけでなく、視野が広がったことにより判断材料が増えますし、海外で新たな技能を身に付ければ人生の選択肢も増えます。

日本から出なかったら出会えなかったような人とも交友関係が広がるので、そういう点でも可能性を広げることができます。

社会人留学した結果、度胸がつく

日々イタリア語でコミュニケーションを取っていると、日本語で話すことのハードルが相対的に下がります

人に面倒なことを頼まなければならないときや、初対面の人と会う前の緊張感なども、

いやいや、いうても日本語っしょ? 楽勝じゃんか

と思えるようになりました。

また、一見大変そう、難しそうと思えることでも、「やってみたらそうでもないかも。とりあえず行ってみよう」と気楽に構えられるようになります

なぜなら留学前にいだいた海外生活に対する心配ごとは、ほとんどが杞憂に終わりました
それにより、人生はちょっと進んでみればヒントが見えてくるから、まずはできることから始めればOKだと思うようになったのです。

社会人から留学できて、自分を信頼できるようになった

自分自身のやり遂げる力を信じられるようになりました。
小さな成功体験を積み重ねていくと、自分の行動力を信じられるようになっていきます

反対に、やりたいと思ったことを不安や恐怖心からあきらめてしまうと、行動できない・動けない癖がついてしまいます
新しい望みをいだいたときでも「自分にはどうせ無理」という思考がはたらくのは勿体ないことです。

実は、日本の音大も出ていないのに、退職して海外の音大へ行くことに対して「できるのだろうか?」という懐疑心がありました。
でも、大学のサークル内のバンド活動しか経験がない中で、メンバーを集めてオリジナルバンドを組んで活動できた経験が背中を押してくれました。
「大丈夫、普通は踏むべきステップをすっ飛ばしても、意外と適応できるもの。自分ならやれる」と信じることができたのは、過去に行動した経験があったからだと思います。

無駄な残業・無駄な飲み会から解放される

職場によると思いますが、管理人の勤めていた会社では、勉強して工夫して自分の仕事が早く終わるようになっても「お先に失礼します」が言いにくい雰囲気がありました。
また、若手のほとんどが「めんどくさい」と思っているのに決行される飲み会なども・・・。

こういった、「和を以て貴しとなす」が行き過ぎたような働き方は日本独特かも知れません。
こうした、仕事に必須項目としてくっついてくるけど明らかになんの成果も生み出さない行動から解放されます。

基本的に日本以外のほとんどの国の人が、給料が上がるわけでもなく楽しくもなく勉強になるわけでもない行動を我慢して行うことはなく、もっとプライベートや家族との時間を大切にしていますよね。

社会人あるある通勤ラッシュから解放される

東京に勤めていた頃はみんな我慢しているんだから当たり前、と思って受け入れていた通勤ラッシュから解放されます。

怖いのは、この「みんな我慢しているんだから自分も我慢して当たり前」という思考だと気付きました

ヴェネツィアに住んでからできた神戸出身の友人に、
「片道1時間45分かけて通勤していた」
と話したら、
「1時間45分!? そんなに乗ったら神戸だったら山奥に突っ込んじゃうよ」
と言われたとき、自分の当たり前が東京勤務以外の土地では通用しないと気付きました(そもそも海外じゃなく日本国内でさえ)。

思考停止状態で自分の今の生活は恵まれていると信じ込み、改善したいとすら感じなくなるのは、非常にまずいです。

いま会社員時代を思い返すと、オフィスでパソコンの前で仕事をしていたのは、かなり楽しい思い出としてよみがえるのですが、通勤ラッシュだけはひたすらストレスでした。

ちなみにイタリアにも通勤ラッシュは存在します。
パドヴァにレッスンを受けに行ったとき、ちょうど帰り道が帰宅ラッシュの時間帯に重なってしまいました。
トラム(路面電車)が激込みで、「次の列車を待ってください」が発生していましたね。
でも乗車時間が短いので、東京の電車よりかなりマシでした。

ローマやミラノなど大都市だともっと混みそうですが、ミラノに住んでいる日本人の方に聞いたところ、電車のダイヤが日本のように信頼できないので、あまり会社の遠くには住まないそうです。
電車が時間通り走るから、職場から離れた場所に暮らせるんですよね。
日本の良い点が、かえって通勤ラッシュを生み出しているという――これも物事には良い面と悪い面があるんだなあと思わせます。

留学すると人生がおもしろくなる

留学したことにより、一気に経験値が増えました。
死ぬとき後悔しないと思います(笑)

高校生や大学生ぐらいの若い頃、

おもしろい人生を送りたいなあ
色んな経験をして人生をめいっぱい楽しみたいなあ

と思っておりました。

もし留学を決断しなかったら、職場に大きな不満もなかったので、一生1つの会社しか知らず、定年退職を迎えていたか可能性だってあるわけです。
私は結婚して家庭を持つつもりもなかったので、40年間事務職を続けただけの人生になってしまったら、最期のときに「平穏無事な一生だったな!」という感想しか出てこなさそうですね。

自分の金で留学するから誰にも文句は言わせねえ(!?)

自分で働いて作った資金で留学する方が、行動を抑制されないという利点があります。
社会人経験を経ずに留学する場合の留学資金は、奨学金か親族の援助になるでしょう。

奨学金の場合、奨学金説明会で聞いた話ですが、「SNSなどに、旅行したり遊んでいる様子を書かないように」という注意がありました。
それを読んだ人から「奨学金を受けて勉強しに行っているのに遊んでいる」というクレームがついたことがあるそうです。
でも例えば音楽や美術、料理やワインなどを目的としてイタリア留学をする場合、イタリア各地を見てまわったり、ヨーロッパのほかの国の文化に触れるために旅行することも、留学で学べることのひとつだと思うんですがね・・・。

親御さんの資金援助で留学していた友人のうち一人は、入学するコースを間違えたと感じながらも、資金援助の期間をなるべく延ばさずにディプロマを取得したいということで、最初に登録したコースに在籍し続けていました。
また家を変えるにもいちいち親御さんに家賃を伝えるなど相談が必要なようで、大変そうでした。
・・・音大を出て留学するお嬢様だから、親御さんは仕送り額のちょっとした増額なんて気にしないのかと思いきや、意外とあまり余裕のない中で娘さんを留学させているようでした。

ほかの友人も、結局お父様の完全退職のタイミングで帰国しました。
もちろん帰国の理由は、経済的なことだけではなかったのだと思いますが・・・

100%自己資金で留学している場合、ディプロマ取得をすれば親に対して責任を果たせるなんて重い考え方は持たなくて済むので、ラクだな~と思います。
プレッシャーがない分、自分の意志力が試されるわけですが・・・。

社会人留学ブログのまとめ

というわけで今回は、社会人からの留学経験ブログらしく、「社会人経験を積んでから退職して留学したからこそ学べたかもしれない10個の内容」を書いてみました。

最後にもう一度まとめておきます。

  1. 今までと違う見方ができるようになる
  2. 日本を客観的に捉えられるようになる
  3. 知らなかった自分を発見できる
  4. 可能性が広がる
  5. 度胸がつく
  6. 自分を信頼できるようになる
  7. 無駄な残業や飲み会から解放される
  8. 通勤ラッシュから解放される
  9. 人生がおもしろくなる
  10. 自己資金で留学した方が自由に行動できる

なお、退職して留学したら後悔するかも・・・?と不安な方はこちらの記事『退職して留学すると後悔する3つのタイプと、後悔しないための対策』をお読みください。

というわけで、安心していってらっしゃ~い

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