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卒論書かなきゃ。でもどうやって進めればいいんだろう
書くことは決まったけど、なかなか時間がなくて進められないんだよね。長期休みにまとめてやればいいかな?
などと考えている筆者のような学生に向けて、
- 卒業論文の具体的な進め方
- やるべきことに取り組めるようになるメンタル面からのアプローチ
- 卒業論文の進め方・書き方が分かる本
について書きました。
時間ないから本だけ紹介しろにゃあ、こらぁ!
という方へ、筆者的イチオシは『よくわかる卒論の書き方』。とくに文系の学部学生におすすめ。
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卒論の書き方が分からないわけじゃない。でも集中して進められないのだ……
という方へは、テレビやYouTubeでおなじみのメンタリストDaiGoの本『自分を操る超集中力』。卒論だけじゃなくやるべきことがたくさんあって、毎日卒論に取り組めない人も、サクサク進められるようになります。
ちなみに『自分を操る超集中力』はオーディブル版があるので、まだオーディブルを使ったことがない場合は無料で手に入れられます。
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卒業論文の進め方
まずは具体的な卒論の書き方の手順です。
まずは卒論のテーマを決めます
卒論テーマの決め方についてはすでに書きました。
卒論の研究計画書を作る
研究計画書には、
- 論文テーマ
- 研究の動機
- 研究の目的
- 研究の手法
- 参考文献、参考サイト
などを書きます。
この段階で担当教授に見てもらい、研究可能かどうかの判断やアドバイスをもらいます。
担当教授のゴーサインが出たら、次の手順へ駒を進めましょう。
卒論の参考文献を読む
担当教授から論文テーマの承諾を得たら、いよいよ本格的な参考文献集めにとりかかります。
卒論のテーマを決めるにあたり、ある程度参考文献を読んだと思いますが、テーマを決めたあとでは更にテーマにフォーカスした文献を読むことになります。
多すぎると苦しいですし、少ない――もしくは海外の図書館に手稿譜が保存されているだけなんていう状況だと、学生の卒業論文にはハードルが高すぎますしね・・・
参考文献にあたってみるうちに、研究計画書の段階で想定していたのと違う方向に研究が進むこともあると思います。
自分の仮説が参考文献の中だけで解決してしまったり、新たな疑問が出てきたり・・・すでに卒論研究の第一歩が始まっています。
卒論の目次を書く
日本語の卒論の目次
日本語だと、
- 概要
- 序論
- 本論(仮説、検証、考察の繰り返し)
- 結論
- 参考文献
- 謝辞
といった順番になると思います。
イタリア語の卒論の目次(Indice)
イタリア語だと「概要」がありません。
イタリア語の卒業の目次(Indice)は、
- Introduzione (序論)
- CapitoloⅠ、Ⅱ、Ⅲ、、、と本論が続く。
- Conclusioni (結論)
- Bibliografia (参考文献)
- Sitografia (参考サイト)
といった感じになります。
目次を書くことで卒論の長さの目安が分かる
目次を書いたらまた担当教授に見てもらうと、
「これだと長すぎるよ。大変な論文になってしまうよ」
などとアドバイスをいただけます。
まあ、自分でも薄々そんな気はしていたんですがね・・・学士論文としてはTroppo(so muchの意)だよね。。。
管理人の通う音楽院の論文は、学士論文が15ページ以上、修士論文が30ページ以上と定められています(どちらも図表は抜かす)。
ですので多すぎる分には問題ないけれど、自分の労力がかかりすぎるという話です。
大学側が定めている卒論の提出書式を確認しておく
卒論を書き終わった最後の段階で慌てないように、ゆとりのあるうちに書式の確認をしておくことをおすすめします。
管理人の通う音楽院では、WebサイトにPDF文書がアップロードしてあります。
これを読めば、
- 一般的な参考文献の記述法
- アラビア数字の扱い
- 固有名詞や地名に関する大文字小文字の扱い
- 書籍、楽曲などタイトルはすべて斜体を使う
- 引用に関する決まり
など、論文を書くのに必要な常識を知ることができます。
また、学校が定めた論文書式も分かりますが、これが意外なほど詳細でした・・・
用紙の余白や、行数・文字フォントが定めてあるだけでなく、
- 表紙の論文タイトルは、16ポイント、太字、中央揃
- 各チャプターのタイトルは、最初の文字だけ大文字、太字、フォント14、左揃え
上下3行ずつ空白行を入れる。 - パラグラフのタイトルは、上に2行、下に1行あける。フォントサイズ12、左揃え
- サブパラグラフは上に1行だけあける。フォントサイズ12、左揃え。
- パラグラフタイトルの番号は、タイトルの前に「アラビア数字、ドット、空白」とする。1.1や1.2は不要で、単に1.2.とすれば充分。
などなど・・・。
こまかい決まりがたくさんあるんニャ…
序文から書き進めていく
日本語の論文の場合も「序文」から書き始め、「概要」は最後に書いた方が進めやすいと思います。
序文の内容は、先行研究にふれるだけでなく、すでに研究計画書に書いたことを盛り込んで、研究の動機、目的、手法などを書きます。
管理人の論文はバロックオペラの分野ですので、「ヘンデル研究者として名高いウィントン・ディーンによれば・・・」と先行研究を紹介し、本当にそうだろうか?とバロック時代のほかの作曲家の作品と比較研究をする流れに持って行きました。
準備は整った! あとは毎日研究を進めるだけ!
卒論が進まない・・・長期戦を乗り切るための対策
序文を書き出したら、あとはどんどん進めて行くのみ。
とは言ったものの、通常の授業もあり、バイトもあり、なかなか思ったように進まない……
卒論という長期戦を乗り切るために管理人が取った対策の中から、有用だと思うものを7つ紹介します。
卒論提出締め切り日までの日数を”日にちで”数える
卒論提出締め切り日まであと「3ヶ月」ではなく、あと「92日」と数えることで、残り時間が明白に捉えられるようになります。
例えば目次に大きな章が4つあるなら、ひとつの章にかけられる時間は20日ずつぐらいしかないんだなと直感的に分かりますよね。
管理人の場合は、2020年6月15日が締め切りです。
この記事を書いている今日は2019年11月20日なので、ざっくり月数で計算すると「7か月もあるじゃん余裕」って感じですが、日にちで数えると残り208日です。
まだイントロダクションしか書いていないので、大きなチャプター4つと、結論、参考文献を書き、製本までを約200日でしなければならないわけです。
・・・やらねば感が増してきましたね。
日数の計算は「~まであと何日?-高精度計算サイト」を利用すると一瞬でできます。
なお、ヴェネツィア音楽院の卒論提出締め切り日は3種類あり、各学生が選べます。
- 冬のセッション(最初のセッション):2月15日まで
- 夏のセッション(2番目のセッション):6月15日まで
- 秋のセッション(最後のセッション):9月15日まで
やるべきことを簡単なタスクに分ける
最初の一歩が簡単に見えるように、やるべきことを細分化すると取り掛かることができます。
なぜ卒論のことを考えると気が重いかと言えば、ものすごく高い山に登ろうとしているように感じるからです。
この精神的ハードルを下げてやることで、毎日パソコンや資料に向き合えるようになります。
管理人の場合はイタリア語で15ページ以上の論文を書くことが精神的ハードルになっていたので、最初に「日本語で目次を書く」という目標を作ったら、すぐに取り掛かることが出来ました。
「毎朝、パソコンの電源を入れて、卒論のフォルダをひらき、ワードを立ち上げる」という目標でもOKさ!
1日の中でもっとも集中できる時間帯を知る
上の例では「毎朝」と書きましたが、人によって集中できる時間帯は変わってきます。
最近の研究では、人間の体内時計は遺伝的に決まっていて、これにより睡眠に適した時刻だけでなく、頭脳活動の活発な時間帯も一人一人違いがあるということです。
朝はぼーっとしてしまうという人は、無理に早起きして卒論を書くより、大学にノートパソコンを持って行って、1限が終わった後に書いた方が良いかもしれません。
とはいえ、一日のスケジュールがすべて終わって夜に書こうと思っても、頭も体も疲れていて眠くなってしまうと思います。
よって、自分が卒論を書くのに一番集中できる時間帯を把握するのがおすすめです。
とりあえず卒論にとりかかるー「作業興奮」の利用
人の脳には「作業興奮」という特徴があるそうです。
これは、今やっていることに自然と集中するという習性です。
脳に作業興奮を引き起こすために、「10分やったらやめてもいい」というルールで取り掛かってみましょう。
怠け者の自分も「10分我慢すればいいなら、やってみるか」という気持ちになります。
実際、論文の文章を書き始めてみると10分と言わず15分、25分とキリのいいところまで集中できます。
それでも45分ぐらいで集中力が切れてしまうというのは問題ありません。
また一日の中で時間をみつけて10分ルールで取り掛かればよいのです。
進捗状況を書き留める
どれぐらい進んだのか? ゴールまであとどれぐらいなのか? が目に見えるとやる気がでます。
これに気付いたのは、
なぜ卒論よりブログを書いてしまうのか?
と、考えていたときです。
理由は、私の使っているブログソフトの管理画面に「更新済み記事数44」などと毎回数字が出ることだと思いました。
記事を書くごとにこれが増えて行くのが地味に嬉しい・・・。
まさに子供のころ、進研ゼミの教材でひとつ終わるごとにシールを貼っていくのが楽しくて一人で勉強を進めていたようなものです。
進研ゼミ方式なら進められるのにな~と思って、アプリを探してみました。
管理人は、日本語からイタリア語に訳さなければならない文章の数を登録して、一文作成するごとに、ぽちっと達成ボタンをクリックしています。
毎日卒論に関係する行動を習慣にする
毎日、1文でも進める、参考文献を1ページでもよいから読み進める、などほんの10分でできることでもよいので、毎日卒論のために何かするということを習慣化しましょう。
週末の土日だけぶっ続け7時間やるよりも、月~金まで毎日平均1.5時間ずつ、土日は4時間ずつなどと分散したほうが、トータル時間が増えます。
また、まとめてやろうとすると「前回どこまで進んだっけ?」と頭を戻すのにも時間がかかってしまい、ロスになります。
毎日少しずつでも卒論に向き合っていると、頭がつねに卒論モード(いつも卒論のことを頭の片隅で考えている状態)になります。
そしてさらに、卒論作業を何もしないと物足りない気分になってきます。
卒論を書かなかった日はちょっと不安、何か今日は落ち着かない、と感じるようになってきたら習慣化できた証拠!
卒論を楽しんで書いている自分をイメージトレーニング!
最後は神頼み!?のイメージトレーニングです。
楽しんで卒論を進めている自分、集中して研究に没頭している自分、そして最初の章を終わらせて晴れやかな気分になっている1週間後の自分などをイメージしてみましょう。
こうすることで、脳の報酬系に「卒論を書くのは楽しいこと、ワクワクすること、気持ちのよいこと」と期待感をいだかせることができます。
こうしたテクニックは結構日常生活にも使えます。
ちょっとした片付けぐらいなら、片付けている自分を想像するより、すっきりと片付いた机の上をイメ―ジすると、俄然やる気が湧いてきます。
人は期待感をいだくと、脳内にドーパミンという物質が放出されるそうです。
「期待感」をうまくコントロールして、すべきことをすぐできる自分になろう!
卒論の進め方、書き方を教えてくれる本
書かなければいけないのは分かっている卒業論文。でも毎日なにかと忙しいし、とくに学部生の場合は長い論文を書くこと自体がはじめての経験です。なかなか進まなくて当然。卒論の進め方を解説した本を読んでみるのも、ひとつの解決策です。
学部論文を書く、文系の学生におすすめできる本を3冊ピックアップしました。Amazon Student会員の方は、3冊同時購入時にクーポンコード『STUBOOK』を入力すると、10%ポイント還元されますので使いましょう。詳しくはAmazon公式ページPrime Student会員限定3冊本同時購入10%ポイント還元キャンペーン参照。
- 『よくわかる卒論の書き方』白井利明、高橋一郎 共著
- 『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山 和久 著
- 『論文・レポートの基本』石黒 圭 著
以下、かんたんにレビューを書きます。
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『よくわかる卒論の書き方』白井利明、高橋一郎 共著
文系向け。
パソコンの使い方→ゼミの選び方→卒論テーマの決め方・・・そして最後はお礼の仕方まで網羅的に書いてある本。
目次も充実しているので論文執筆中に迷ったら該当箇所を探して読むだけでも役立ちます。
理想はゼミを選ぶ前に読んでおくこと!
卒論テーマを決めたころに読むと「もっと早く入手しておけばよかった……」ってなるタイプの本だよ。
- 大学1~2年のうちに買って目を通しておく。
ゼミの選び方や利用法まで書いてあるので、大学生になったら早めに読んでおくのが吉。 - テーマの決め方や文献の集め方、研究計画書の書き方を参考に執筆準備。
- 執筆中に手が止まったら、目次から必要箇所を探して読むと助けになる。
『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山 和久 著
文系向け。
卒論に特化せず、大学入学後数ヶ月で必要になるレポート執筆から話がはじまる。
この本の良いところは、会話文によるストーリー仕立てで進むこと。気軽に読み進められるよ。
でも、要点だけ知りたいと思う人にとってドラマパートはムダに見えるかも。会話部分はカットして文字を大きく読みやすくしてほしいと思いそう。
向き・不向きが分かれる書き方なので、物語になっているほうがやる気が出て楽しく読めそう、という人におすすめ。
主人公と一緒に考え、作業を進めていくうちに論文の形ができあがっていきます。
『論文・レポートの基本』石黒 圭 著
こちらも卒論だけでなく、論文の基本から学べる本。
大学院生ではなく、大学の学部生が手に取るべき本。
第一章では論文の構成や、テーマの見つけ方、参考文献の使い方などの基礎知識にふれている。
インターネット検索で得た知識はどこまで引用できるのか、など基礎的なところから分かる。
第二章では論文に適した文体や、理論的な文章の書き方など論文執筆に関わる実質的な内容が学べる。
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卒論の進め方――まとめ
最後に卒論の進め方をまとめておきます。
卒論の書き方手順
- まずは卒論のテーマを決める
- 研究計画書を作る
- 参考文献を読む
- 卒論の目次を書く
- 大学側が定めている卒論の提出書式を確認しておく
- 序文から書き進めていく
卒論を進めるための7つのメンタル・アプローチ
- 提出締め切り日までの日数を”日にちで”数える
- やるべきことを簡単なタスクに分ける
- 1日の中でもっとも集中できる時間帯を知る
- とりあえずとりかかるー「作業興奮」の利用
- 進捗状況を書き留める
- 毎日卒論に関係する行動を習慣にする
- 楽しんで書いている自分をイメージトレーニング!
最初の一冊を無料で聴けるaudible オーディブル版『自分を操る超集中力』もあります。
卒論の進め方を解説した本
『よくわかる卒論の書き方』白井利明、高橋一郎 共著
『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』戸田山 和久 著
『論文・レポートの基本』石黒 圭 著
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以上です! 最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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まさに今、卒論が進まず悩んでいました。
タスクの管理や記録は既にしておりますが、なかなか継続できず、うまくいかないものだと思っていました。
自分から選んできた大学で楽しんで卒論を書く、というイメージが入学当初はありましたが、ここ一年で無くなってしまっていました。一番重要なことを忘れていました、、。
数年後に振り返った時、論文を書いた経験はとてもよかった、と思えるようイメトレでポジティブにあと半年間頑張ります!
コメントありがとうございます!
私も留学前から卒論テーマについて思いをめぐらせるほど、研究を楽しみにしていたはずなのに、実際書いてみると重荷になって大変でした・・・
ポジティブなイメトレで卒論が楽しめますように!
私も習慣化したら、大変さより楽しさが勝って入学前の予定通り、没頭することができました。