先日、「ヴェネツィア居住者お気に入りのスーパーはどこ?旅行者向けに3つの注意点も説明」という記事を書きました。
スーパーを上手に利用すれば、物価の高いベネチアでも比較的安くおいしい食事をとることができます。
この記事はこのような方に向けて書きました。
- 旅行中の食費を節約しながらもイタリアならではのものを味わいたい
- スーパーで調達できる、海外旅行客におすすめの食べ物を知りたい
- 量り売りの対面コーナーで生ハムやお惣菜を買ってみたいけどちょっと不安
筆者は2016年からヴェネツィアの音楽院に留学中。留学生なのでレストランにはめったに行かないけれど、リハーサルや本番で疲れて自炊したくないときに、スーパーのお惣菜や生ハム量り売りを便利に使っています。
外食しない筆者にとって、お惣菜は本場の料理(庶民の味ともいう)を味わうチャンスでもあります。
本記事では筆者が実際に購入して食べたお惣菜も紹介します。
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ヴェネツィア旅行中の食事方法、5つの選択肢
レストランやトラットリア
レストランやトラットリアでいただくといえば通常はコース料理なので、毎日続くと胃に重いと思います。
イタリアンのコースは……、
プリモ・ピアット(パスタやリゾット、野菜スープなど)
セコンド・ピアット(肉料理や魚料理などのメインディッシュ)とコントルノ(焼き野菜の付け合わせなど)
これにパンとコーヒーが付きます(時にはドルチェも)。
食の細い日本人の方だと、プリモ・ピアットのパスタのみでお腹がいっぱいになってしまう方もいらっしゃいます。
ピッツェリア
トラットリアのコース料理は完食する筆者も、ピザは1枚全部食べきることができません! テイクアウトできるので、持ち帰って一緒に旅行している家族や友人と分け合うのがおすすめ。
おいしいのでイタリア旅行中一度は食べるべきだけど、毎日食べていたら飽きます……
バール
ベネチアのみならずイタリアじゅうで見かけるバールでは、コーヒーやクロワッサン、サンドイッチといった軽食をとることができます。
ちなみにイタリアのクロワッサンは、バターが香るフランスのものとは違って、中にチョコレートやカスタードクリーム、ジャムなどが入っていることが多いです。
上の写真のクロワッサンはピスタチオクリームが入っています。
バーカロ
バーカロはヴェネツィアに特徴的な一杯飲み屋です。チケッティと呼ばれるおつまみを選んで、気軽に立ち飲みできます。
あまり量を食べられないけれど外食したいという方には、リストランテやピッツェリアよりおすすめです。
スーパーマーケット
バーカロよりもっと経済的で手軽に、ヴェネツィアの味を楽しめる方法があります。
それが島のいたるところにあるスーパーマーケットを利用すること。
ホテルやB&Bに帰って落ち着いて食べられるのも、疲れている旅行中には嬉しい点です。
割り箸を何膳か持ってきておくとスーパーで購入したお惣菜を食べるのに便利だよ。 割り箸なら使い捨てもできるしね。
ヴェネツィアのスーパーで旅行者におすすめしたい食事
ホテルやB&Bに宿泊していてキッチンが使えなくても、おいしくいただけるものを紹介します。
B&Bだと電子レンジが使えることもありますね。選択の幅が広がると思います。
海の幸を使ったお惣菜
「海の幸」はイタリア語で「frutti di mare」=海のフルーツといいます。
ヴェネツィアは島なので魚介類を使ったおいしい料理が多いです。
アパートタイプやB&Bではなく普通のホテルに泊まっていた場合、電子レンジは使えないので、マリネなど冷たいままで食べるものが便利だと思います。
海の幸とパン、白ワインを買ってホテルの部屋で楽しみましょう。
バッカラ・マンテカート
「Baccala Mantecato(バッカラ・マンテカート)」はヴェネツィアの伝統的な料理で、干し鱈(タラ)をほぐして、クリーミーに仕上げた一品です。
かすかに鱈の風味はするものの、生クリームのようなおいしさです。
イワシとオニオンのヴェネツィア風マリネ
「Sarde Veneziana(イワシのヴェネツィア風)」という名のお惣菜です。
小イワシの唐揚げと、炒めた玉ねぎを、レーズンと松の実入りの白ワインビネガーに漬けたヴェネツィア風マリネです。
南蛮漬けにそっくりだけど、ピリ辛じゃなくてレーズンの甘みが出た、甘酢漬けのような味わいです。
揚げる前の小麦粉をうっすらとしか振らないせいか、南蛮漬けより揚げ物感が少なくさっぱりと食べられます。
酸味と同じぐらい玉ねぎや隠し味のレーズンの甘みが感じられるので、すっぱくなくておいしいです。
イワシと玉ねぎを交互に口に運んでいると無限に食べられそう・・・
写真は132グラム買って、1.98ユーロでした(14.99ユーロ/kg、Conadで購入)。
揚げて、漬けて、と手間がかかっていることを思えば決して高くないと思います。
クルマエビのサオール
こちらは「Mazzancolle in saor(マッツァンコッレ・イン・サオール)」。
マッツァンコッレはクルマエビのこと。
サオールは、上記で説明したようなヴェネツィア風マリネのことです。
「イワシのヴェネツィア風」の小イワシをエビにしただけの料理なんですが、エビがおいしい!
エビの形状により小麦粉がつきやすいのか、イワシよりワインビネガーを吸いにくいのか、より揚げ物感が増してこってりと感じます。
留学先が偶然にも、海の幸を食べる習慣のある土地でよかったと心から思えるおいしさです。
こちらはクルマエビがイワシよりずっと高価なので、102グラムで2.74ユーロ(26.90ユーロ/kg)、これもConadです。
種類豊富な生ハム
「生ハム」と一言でいっても様々な種類があります。
日本で生ハムと言われている一般的なものは「prosciutto crudo(プロシュット・クルード)」です。
脂身の少ない、豚のモモ肉を使っています。
ほかには・・・
スペック・アッフミカート(speck affumicato)
スペックは、日本のショルダーベーコンのような部位です。
アッフミカートは「燻製」の意味。
まあ、いわゆるベーコンなんですが、めちゃめちゃおいしいです。
燻製したものが好きな方はどうぞ!
スペックは日本でも買えるので試してみてね。
コッパ(coppa)
コッパもやや脂身のある部位を使っています。
食塩だけで熟成させる一般的な生ハムとは異なり、数種類のスパイスをもみ込んで熟成させるそうです。
そのため、ちょっとスパイシーな香りがして食欲をそそります。
Coopのハイクオリティ・ラインである「fior fiore(フィオール・フィオーレ)」のコッパが特に好きです。
スパイスの配合具合が違うのか、それぞれのコッパによって香りが異なるので、お気に入りの一品をみつけてみてね。
料理に使うならパンチェッタ(pancetta)
パンチェッタは豚の三枚肉を使っているので、そのまま食べると脂っこいかもしれません。
でもカルボナーラなど料理に使うと、すごくおいしいだしが出ます。
脂身の部分が熟成されて甘い香りを放ちます。
独特のうまみですごくおいしいです。
牛肉の生ハム、ブレザオラ(Bresaola)
ローストビーフとコンビーフを足して2で割ったような味がします(笑)
結構お高いのでローストビーフに近いと思って食べるのがおすすめです。
コンビーフに似てると気付くとがっかりします!
ボローニャ・ソーセージのオリジナル、モルタデッラ
モルタデッラは蒸して作るので、生ハムではありません。
そのためか、お値段もちょっと安いです。
安いわりにすごくおいしいモルタデッラ、一度食べたら「ボローニャ・ソーセージはモルタデッラに謝るべきだ!」と思うはず(笑)
ヴェネツィアの伝統的なおかず
ポルペッタ(polpetta)
ヴェネツィアのポルペッタはメンチカツとお肉のコロッケの中間のような食べ物です。
つまり揚げ物です。
でもポルペッタというイタリア語は必ずしも揚げ物をさすわけではないようです。
他の土地では揚げていない肉団子で、トマトソースに浮かんでいたりします。
でもヴェネツィアのバーカロに並ぶチケッティのポルペッタは大体揚げてあるはず。
コープで買ったポルペッタの値段は、3つで2.44ユーロでした(17.40ユーロ/kg、Coopで購入)。
お味の方は……イタリアの揚げ物は日本のものよりカラッとして好みなのですが、ポルペッタは少し塩辛いです。
お酒と一緒に食べるとちょうど良いんですけどね。
なすとスペックのインボルティーニ(involtini)
さきほど紹介したスペックの登場です。
なすとスペックという好きな食材の名前が並んでいるお惣菜だったので迷わず買ってしまいました。
インボルティーニというのは、肉や野菜などで何かを巻いてある料理を指します。
実家の母がよく、いんげんと人参を豚肉で巻いた料理を作ってくれましたが、あれもイタリア語で言ったらインボルティーニだったわけです。
こちらの料理はスペックとなすを巻いたものに、チーズとトマトソースが乗せてあります。
3つで2.47ユーロでした(16.90ユーロ/kg、これもCoopです)。
イタリアならでは…フレッシュチーズ
チーズもたっくさん種類があります。
フランスのような熟成した香りの強いチーズではなく、新鮮なミルクに近いフレッシュチーズが主流です。
セミハードタイプのチーズも様々な種類がありますが、カビの生えたチーズなどはほとんどなく、食べやすいものばかりなので安心して選んでください。
ヨーグルトが種類豊富で安くておいしい
ヨーグルトは日本でも買えるのでわざわざ食べる必要はないかも知れませんが、様々なフルーツの味のヨーグルト、コーヒー味や、チョコレートを乗せて食べるものなど、スイーツ感覚で楽しめます。
「in pezzi」と書いてあると、果物のかけらがコロコロ入っていますよ。
個人的にはMüllerというメーカーの「MIX」というシリーズが大好きです。
チョコやナッツが付属していてヨーグルトに乗せて食べるんです。
ヴェネツィア関係なくイタリア全土――おそらくほかのヨーロッパの国でも買えると思います。
パンやサラダも普通に買えるよ
ここまで、たんぱく源の食べ物ばかり紹介してきましたが、パンやサラダも買えます。
パンはパン屋で買った方がおいしいけれど、スーパーで買うと一度にレジを通せて便利なので、筆者も大体スーパーで買ってしまいます。
こういう袋入りのパンならレジに持っていくだけですが、下の写真のような量り売りの場合はちょっと日本にないシステムなので、「ヴェネツィア居住者お気に入りのスーパーはどこ?旅行者向けに3つの注意点も説明」の記事を参考にしてみてください。
サラダはプラスチック容器に入って、ドレッシングがわりのバルサミコ酢とオリーブオイルが付属しているものが便利だと思います。
イタリアのスーパーの対面コーナーでの買い方
スーパーマーケットには大体、対面で生ハムやチーズを量り売りするコーナーがあります。
ここに惣菜も並んでいます。
リアルトのCoopのように、大きな店舗では番号札を取る仕組みになっています。
そんなに人の多くない小さなスーパーでは「Buongiorno(ボンジョルノ)」、夕方以降なら「Buonasera(ボナセーラ)」と声をかければすぐに対応してもらえます。
100グラムはイタリア語でなんて言うの?
惣菜の値段は、普通1キロいくらで記載されています。
買うときは100g単位で買えますよ。
イタリアの重さの単位は、日本と同様、グラム、キログラムなどです(ポンドとかではありません)。
100gは「チェント・グランミ cento grammi」、もしくは「ウネット un etto」です。
200gなら「ドゥエ・チェント・グランミ due cento grammi」、もしくは「ドゥエ・エッティ due etti」。
でもこのぐらい簡単な内容なら、英語で「ワン・ハンドゥレットゥ・グラ~ム・プリ~ズ」とか言っても通じると思いますが・・・
「〇人分ください」とか「〇切れ下さい」とかもOK
グラムで指定しようにも見当がつかないときは、
- 1人分(for one person)=per una persona (ペルーナ・ペルソーナ)
- 2人分(for two persons)=per due persone (ペル・ドゥエ・ペルソーネ)
などが便利。
「~切れ」のような言い方は、数字+pezzi(ペッツィ)で通じると思います。
イタリア語の数字は覚えておくと便利
イタリアに限らずですが、海外旅行に行くときはその国の挨拶とお礼の言葉を覚えていきますよね。
追加で数字も覚えておくと便利です。
外国人だと分かれば英語で言ってくれますが、順番待ちのときの番号札での呼び出しなどはイタリア語で言われます。
- uno ウーノ
- due ドゥーエ
- tre トゥレ
- quattro クワットロ
- cinque チンクェ
- sei セーィ
- sette セッテ
- otto オット
- nove ノーヴェ
- dieci ディエーチ
指さして数を言えば通じます(もちろん英語もOKです)。
ヴェネツィアの店員さんたちは皆、海外旅行客に慣れているので大丈夫です。
ヴェネツィアの食事を安くおいしく済ます方法、あとがき
ヴェネツィアのレストランは高いわりには、そこまでおいしくない――という話はよく聞きます。
管理人もイタリア国内旅行中に、ほかの街には安くておいしいレストランがたくさんあるのを実感しました――それもチンクエテッレやアルベロベッロなど超観光地なのに……
でも暮らしていると自炊メインなので困ることはありません。
ヴェネツィアに旅行に来る皆さんも、上手にスーパーを利用して、おなかにも財布にもやさしく、おいしい食事を楽しんでください。
ヴェネツィアの地区ごとのスーパーの場所などは、以下の記事で紹介しています。
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