引っ越し先を探すため、ヴェネツィアの島の中はどこに住むのが一番便利か考えた筆者の記録です!
- ヴェネツィアの6つの地区の特色
- ヴェネツィアに留学するなら、どの地区が通学に便利?
ヴェネツィアの4つの大学(IUAV、カ・フォスカリ、アッカデミア、音楽院)+ 語学学校 Istituto Venezia
……などを書きます。
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ヴェネツィアの6つの地区(セスティエーレ)
ヴェネツィア本島は6つの地区(セスティエーレ)に分けて呼ばれています。
住所表記は、セスティエーレの名前のあとに番地が続きます。
たとえばサン・マルコ地区にある音楽院の住所は「San Marco 2810, Venezia」です。
セスティエーレの場所と名前
ヴェネツィアの6つの地区(セスティエーレ)を地図で示すと・・・
(ヴェネツィアで行われるイベントをお知らせするサイト「Eventi a Venezia」より画像をお借りしました)
地図の左の方から、
- サンタ・クローチェ地区
- サン・ポーロ地区
- ドルソドゥーロ地区
- サン・マルコ地区
- カンナレージョ地区
- カステッロ地区
というように6つに分かれます( 上の地図と地区名の文字色を対応させています)。
この記事ではそれぞれのセスティエーレで暮らすメリット、デメリットを書いてみたいと思います。
筆者の引っ越し履歴
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- ジュデッカ島(本島ではありません)
- サンタ・クローチェ地区(サン・ポーロ寄り)
- カステッロ地区(カンナレージョ寄り)
- サン・ポーロ地区
- サン・マルコ地区 ←NEW! 2020年12月に引っ越しました。
- ジュデッカ島(本島ではありません)
ヴェネツィアのサンタ・クローチェ地区に住む
鉄道駅とバスターミナルに近い!
管理人が以前住んでいたのは、サンタ・クローチェ地区と言ってもほとんどサン・ポーロ地区でした。
普通はサンタ・クローチェ地区と言ったら、もっと西のほう――鉄道駅のサンタ・ルチア駅やバスターミナルのあるピアッツァーレ・ローマに近いところをイメージします。
サンタ・クローチェ地区に住むメリット
空港やほかの街へのアクセスが便利!
サンタ・クローチェ地区に住むメリットは何と言っても、鉄道駅やバスターミナルが近いので、ほかの街に行って帰ってくるときに便利である点です。
ようやくヴェネツィアまで帰ってきたのに、それから30分ヴァポレットに乗るのでは疲れてしまいますからね・・・
本土側メストレのスーパーや市場で買い物できる
ふだんの買い物も本土側のメストレに行って安く済ませることが出来ます。
メストレにある大きな商業施設(オーシャンなど)のシャトルバスが、ヴェネツィアのバスターミナルまでやってきて、無料でメストレまで連れて行ってくれます。
バスターミナルまで歩いて5分なら、こういう生活も可能だな~と思います。
管理人が住んでいたのはサンタ・クローチェ地区と言っても、ピアッツァーレ・ローマまで徒歩20分近くかかったので、バスターミナルから家まで重い荷物を持って帰る気にはならず、メストレに買出しに行ったことはありませんでした。
リアルト市場や近くのスーパーで済ませていましたね。
建築大学IUAVに近いのでIUAV学生におすすめ
また建築大学であるIUAVはピアッツァーレ・ローマの方角にあるので、IUAVに留学される方にも便利な地区だと思います。
デメリットは特にないが、歴史地区の雰囲気は薄い
デメリットは特にありませんが、比較的新しい建物が多いので、観光客にとってのヴェネツィアらしさとは違う気がします。
ルネサンスから続く街並みを求めるなら、まだまだサンタ・クローチェ地区は入り口、序の口といったところです。
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ヴェネツィアのサン・ポーロ地区に住む
リアルト市場で買い物ができる!
サン・ポーロ地区に住むメリット
魚市場が近い!
サン・ポーロ地区に暮らすメリットはなんといっても、リアルト市場で新鮮な魚介や野菜が買いやすいことだと思います。
ヴェネツィアの中心地の1つだが物価が高すぎない
サン・マルコ地区と並んでヴェネツィアの島の中心に位置していますので、たいていのところが徒歩20分圏内で行けて便利です。
それでいて、サン・マルコ地区のように物が高くありません。
地区全体がリアルトの市場に代表される活気にあふれた雰囲気で、商業活動が盛んなイメージがあります。
デメリットは観光客の多さ
観光客はサン・マルコ地区に次いで多いので、狭い道が人でごった返しています・・・。
早朝や夜には人も減りますが、学校の授業が昼からあるときなどは時間に余裕をもって家を出ないと、観光客に道を阻まれることになります!
ヴェネツィアのドルソドゥーロ地区に住む
対岸にジュデッカ島が見える場所もある…!
管理人が個人的に住んでみたいなあ、と思っていた地区です。
ドルソドゥーロ地区に住むメリット
対岸のジュデッカ島がのぞめる地域は夜景もきれい
フォンダメンテ・ザッテレ沿いのアッパルタメントなら、内海の向こうにジュデッカ島が見えます。
また、ヴァポレットのフェルマータ「ザッテレ」からアッカデミア橋に向かう道がとてもきれいで、ここを通って音楽院に通えたら素敵ですね。
大きくてきれいなスーパーConadがある
ザッテレの隣のフェルマータ「サン・バジーリオ」には管理人のお気に入りのスーパーConadがあります。
ここは広くて買い物がしやすいです。
スーパー自体はヴェネツィアじゅうにたくさんありますが、土地の限られた島ゆえ小さい店が多く、カートを持って人とすれ違うのも大変です。
関連記事 ヴェネツィア居住者お気に入りのスーパーはどこ?旅行者向けに3つの注意点も説明
駅やバスターミナルへのアクセスも徒歩圏内
サン・バジーリオまで来るとピアッツァーレ・ローマも徒歩15分ぐらいです。
ヴェネツィアの歴史的中心地、また現在の観光の中心地はサン・マルコ地区ですが、生活に便利な中心地は、サン・ポーロ地区~サンタ・マルゲリータ広場のあたりです。
そのため、カナル・グランデを越えずにサン・ポーロ地区にアクセスできる上、バスターミナルや駅にも近いドルソドゥーロ地区は暮らすのに便利だと思います。
語学学校や美術学院アッカデミアに留学する方におすすめ
カ・フォスカリ大学のキャンパスや、語学学校イスティトゥート・ヴェネツィアもドルソドゥーロ地区にあるせいか、学生の街の趣きを感じる場所もあります。
カ・フォスカリ大学はいくつもキャンパスがあり、ヴェネツィアじゅうに散らばっている印象ですが、カ・フォスカリへの留学も語学学校への留学も、ドルソドゥーロ地区かサン・ポーロ地区に住むのが便利だと思います。
また、美術大学アッカデミアもドルソドゥーロ地区の東の方にありますので、アッカデミアに留学される方もドルソドゥーロ地区に住むと便利だと思います。
音楽院もまあまあ近いのですが、アッカデミア橋を渡らなければいけません。
デメリットは魚市場が遠くなること
ただし、リアルト市場は遠くなります。
歩いて30分近くかかるので、気軽に魚を買いに行こうという距離ではありません。
そんなに魚が食べたいの!?と言われそうですが、リアルトの魚介類はスーパーに並んでいる魚とは鮮度が違うんですよ・・・
日本の良いところの一つは、どこのスーパーでもおいしい魚介類が買えることですね!
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ヴェネツィアのサン・マルコ地区に住む
観光の中心地。音楽院もあるよ!
管理人の勝手なイメージですが、サン・マルコ地区は住むための場所じゃない! 観光客多すぎ!という印象です。
でも実際は、もちろん住んでいる人もたくさんいます。
ただしリアルト橋寄りに住んでも、リアルト市場に行くにはリアルト橋を渡らなくてはなりません。
あの橋、高くて息切れするので(苦笑)、なるべく渡りたくないものなんです・・・
サン・マルコ地区に住むメリット
ラ・フェニーチェ劇場とサン・マルコ寺院に近い
ラ・フェニーチェ劇場やサン・マルコ寺院は近くなるので、ラ・フェニーチェで夜遅い仕事、サン・マルコで朝早い聖歌隊の仕事などをするなら、便利だと思います。
音楽院に近い
サント・ステーファノ広場周辺に暮らしたら、音楽院が近くて便利です。
ほかの地区からサン・マルコ地区に通うから人込みに悩まされるのであって、はじめからサン・マルコ地区に住んでいて、徒歩5分で音楽院なら、毎朝旅行客をかき分けて猛ダッシュする必要もないわけですよね。
金融機関や郵便局の本局へもアクセスしやすい
サン・マルコ地区は、銀行や郵便局の本局など金融機関が揃っている地区でもあります。
商業の中心地であるリアルト市場付近のサン・ポーロ地区に対して、サン・マルコ地区は行政の中心と言った趣きがあります。
(さいたま市に例えたら、大宮に対する浦和みたいな!? ・・・伝われ!)
サン・マルコ地区に住むデメリット
比較的、物価が高い
ハイブランドの店舗が並ぶサン・マルコ広場周辺は言うに及ばず、生活必需品や食品を買うのに適した店があまりありません。
まあヴェネツィアは狭いですので10分も歩けば街の雰囲気が変わりますが、スーパーマーケットに並ぶ商品も値段が高めです。
アックア・アルタの被害を受ける可能性がある
サン・マルコ地区はヴェネツィアの中でも海抜の低い地区ですので、アックア・アルタの被害に遭いやすいです。
といっても音楽院まで水が来ることは稀ですが、サン・マルコ広場がよく水浸しになっているのは、周知のとおりです。
関連記事 ヴェネツィアのアクアアルタ(2019年高潮)市民生活への影響は?
ヴェネツィアのカンナレージョ地区に住む
住民のための地区だけど学生には・・・?
居住者に人気のある地区ですが、4つの大学と語学学校が遠いので、留学生にはあまり便利な地区ではありません。
カンナレージョ地区に住むメリット
鉄道駅サンタ・ルチア駅が徒歩圏内
場所にもよりますが、駅から比較的近い地区です。
もっとも離れているフォンダメンテ・ノーヴェ付近でも、徒歩23分ぐらいなのでなんとか徒歩圏内です。
ストラーダ・ノーヴァ通りが買い物に便利
カンナレージョ地区には、様々な店の並ぶ「ストラーダ・ノーヴァ」が通っており便利です。
ファーストフードの店舗があるなどヴェネツィアらしさはありませんが、住人には使いやすい店がそろっています。
観光客でごった返していない
もちろん観光客は歩いていますが、サン・マルコからは離れていますので旅行者だらけで道がふさがってしまうということはありません。
ムラーノ島、ブラーノ島へのアクセスに便利
ヴァポレットの大きな停留所であるフォンダメンテ・ノーヴェからムラーノ島、ブラーノ島などへ行く用事のある人には便利です。
デメリットはサン・ポーロ&ドルソドゥーロ地区へアクセスしにくいこと
デメリットはあまり思いつかないのですが、あえていうならサン・ポーロ地区に用事があるときは、リアルト橋まで歩くか、トラゲット(渡し舟)を利用する必要があります。
地図を見ていただけば分かるように、駅前のスカルツィ橋からリアルト橋まで、カナル・グランデには橋が架かっていません。
カンナレージョ地区のほとんどの場所から、対岸へのアクセスは船以外ない状況です。
このような理由から、ヴェネツィアの4つの大学に通う留学生にはそんなに便利ではないかもしれません。
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ヴェネツィアのカステッロ地区に住む
観光客が少なく、東端へ行くほど静かになる。
ビエンナーレの会場であるアルセナーレやジャルディーニはカステッロ地区に位置しています。
(ビエンナーレって何? アルセナーレやジャルディーニってどこ? という方はこちらの記事をお読みください)
カステッロ地区に住むメリット
観光客が少なく、静か
ビエンナーレの会場があるとはいえ、観光客の数はほかの地区に比べて少なめです。
旅行者の人数はサンマルコ広場をピークとし、それより東になると次第に減っていくのです。
カステッロ地区でもカンポ・サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロまでは観光客をたくさん見かけますが――
ここからアルセナーレの方角に行くと、ヴェネツィアをじっくり回りたい人だけが足を踏み入れているようです。
そのため、土産物屋やレストランが少なく、住居が並ぶ地区になります。
ヴェネツィアは車が通らないため、夜はしんとしています。
アックア・アルタの被害が少ない
ヴェネツィア本島は東に行くにつれ海抜が高くなるので、カステッロ地区の多くの地域がアックア・アルタの被害を受けません。
緑が豊か
海水が上がってこない場所が多いので緑も豊かです。
管理人の住んでいるところはカステッロ地区の入り口で、カンナレージョ地区まで歩いて5分程度ですが、緑が多いのできれいな鳥の鳴き声が聞こえます。
以前住んでいたリアルト市場の近くの家では、カモメの鳴き声ばかり聞いていました。
やつらはリアルトの魚介のおこぼれを狙って集まってくるのです。
カステッロ地区に住むデメリット
中心街から離れているので必要な施設がすべて遠い
駅やバスターミナルまで徒歩で行くのは、ウォーキングを目的にでもしないと難しいです。
また留学生にとっても、ほとんどの学校が遠くなってしまいます。
カステッロ地区に住むなら、カンナレージョやサン・マルコに近い場所に住みましょう。
奥の方に住むと、どこへ行くにも30分程度歩かなければなりません。
やぶ蚊が多い
さらに、緑が豊かなのでやぶ蚊が多いです!
網戸と蚊取り線香が必須アイテムです。
これは個人的な感覚ですが、カステッロ地区を奥へ入っていくと、何か物悲しい雰囲気を感じます。
管理人は活気があるヴェネツィアが好きなので、リアルト市場やサン・ポーロ広場付近の雑踏の中に帰りたくなります。
番外編:静かな島、ジュデッカ島に住む
最初にヴェネツィアに来たとき、語学学校の寮に泊まりました。
以前書いた記事内の「留学中の住居の探し方、練習場所の確保について」に、寮の写真を載せています。
この写真のレンガ造りの建物が寮でした。
その寮がジュデッカ島の東のほう――ヴァポレットのフェルマータでいうとレデントーレの近くにありました。
レデントーレは毎年、ヴェネツィアにとって大切なお祭りのある教会です。
ジュデッカ島に住むメリット
観光客が少なく静かなこと
それじゃあカステッロ地区と変わらないじゃないかと言われそうですが、ヴァポレットに5~10分乗れば対岸のドルソドゥーロ地区にアクセスできるので、カステッロ地区の東端に住むより便利だと思います。
静かだけどあたたかく明るい雰囲気の島
のしかかってくるような歴史の重みのかわりに、家族が愛をはぐくむ住宅街が並んでいる感覚です。
ジュデッカ島に住むデメリット
船がなければ島から出られない
ショーペロ(労働者の賃金交渉のストライキ)のときにも、ジュデッカ島と本島をつなぐラインだけは残してくれますし、アックア・アルタのときも、橋の下をくぐる必要がないので止まることはありません。
しかしダイヤは変更になります。
歩けば家に帰れる、走れば到着する、というような安心感がありません。
いや、普通の街で考えればむしろ公共交通機関を使う生活が当たり前なのかも知れませんが、自分の足だけでどこへでも行けるヴェネツィア本島の生活に慣れると、交通機関に頼らなければならない生活は不安な気がします。
ヴァポレットの定期代を含めて家賃を考えよう
- 一ヶ月間有効:37ユーロ(6~25歳の通学定期の場合は25ユーロ)
- 一年間有効:370ユーロ(6~25歳の通学定期の場合は230ユーロ)
(2019年10月管理人調べ。参考URL:http://actv.avmspa.it/it/content/abbonamento-annuale-0)
まとめと関連記事リンク集
最後に、文中に貼った過去記事のリンクをまとめておきます。
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