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チェンバロの弾き方、奏法は先生によって指導が異なる。

音楽院のチェンバロの先生が変わりました チェンバロ
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今まで3年間学んできた音楽院のチェンバロの先生が異動となり、今年度から赴任した新しい先生のレッスンがはじまりました。

この記事では音楽院の先生異動の仕組みや、二人のチェンバロの先生の指導の違いについて書いていきたいと思います。

なぜチェンバロをはじめたのか、チェンバロの魅力については以下に記事に書いています。
関連記事 チェンバロのここが好き!ピアノとの違いに着目しつつ楽しい点だけでなく苦労話も…

チェンバロだけでなく音楽院の先生には異動がある

ヴェネツィアの音楽院の最上階から撮影した写真

ヴェネツィアの音楽院の最上階から撮影した写真

イタリアの音楽院は国立なので、イタリア全土に散らばっています。
各音楽院のあいだで時々先生方の異動があります。

一般的な異動の理由

音楽院の先生が異動される理由は様々です。

主なものでは、

  • 定年による退官が生じたとき
  • ほかの音楽院への異動希望が通ったとき
  • 上記の理由により、異動を希望していない教授も動くことになる

というところです。

音楽院教授の異動の仕組み

音楽院の先生方には、過去の活躍度から測られるポイント制度というべきものがあり、数値の高い人ほど異動希望を通すことが出来るそうです。
逆に数値の低い人は、望んでいない転勤が多くなります。

しかしこのポイント制度、教え方のうまい/下手で測られているわけではありません
そのため学生の側からすれば「いい先生なのに異動されてしまった」ということが起こり得ます。
学生も転校することができるので、先生を追いかけてほかの音楽院から移ってくる学生もいます。

受験前にお試しレッスンをしても異動されることが・・・

過去に「音楽院を受験する前に短期留学をおすすめします」という記事を書きました。

しかしひんぱんに起こることはありませんが、実際「この先生に習いたい」という理由である音楽院を受験し合格したのに、入学してみたらお目当ての先生はほかの学校に異動されていたという学生を知っています。
結局その学生は受かった音楽院で勉強を続け、夏休みなどを利用して習いたかった先生のマスタークラスを受講していました

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チェンバロ科担当教授の異動

チェンバロレッスン担当教授の異動

チェンバロと通奏低音の教科書

チェンバロの先生が異動された理由は?

理由は分かりません。

夏休み中に門下全員に一斉メールが届きました。

「直接会って伝えるべきことだけれど、そろそろ情報がオープンになるので、あなたたちが私からでなく、ネット情報で先に異動について知るのは避けたいので、一斉メールだけど勘弁してね」
という文面で、異動が告げられました。

夏休み後に実際お会いしてお別れのあいさつをしましたが、そのときも異動の詳細については話されませんでした。

正直、ショックでした・・・

管理人がチェンバロ科に登録した理由は、チェンバロの先生が誘って下さったからです。
そのため、異動のメールを受け取ったときは、一瞬頭が真っ白になりました。

それに前のチェンバロの先生とは、好きな時代や曲の趣味もあっていたし、先生の弾く即興的な装飾が大好きだったのです。

でも、自分は先生のためにチェンバロを勉強しているのではなく、チェンバロという楽器とレパートリーが好きだから、もっと深く追求したいと思ってチェンバロ科に登録したのだと思い出して、気持ちを切り替えました。

新しいチェンバロの先生の弾き方指導

新しくチェンバロレッスンを担当されるのは…

チェンバロとバッハの楽譜

今週はじめて、新しいチェンバロの先生のレッスンがありました。
そのレッスンは今までとは少し違うアプローチだからこそ、意外な楽しさがありました。

それでようやくブログ記事にできました!
新しい先生のレッスンを受けるまでは不安があったので、書けなかったんです。

チェンバロの弾き方、奏法の違い

まだ1度しかレッスンを受けていないのですが、すでに異なる点がありました。

考えてみたら当然ですが・・・
声楽と違ってチェンバロは、音楽院で出会った先生が生まれて初めてのチェンバロの先生で、ほかの先生に習ったことがなかったのです。

指使いが違う

チェンバロは、アーティキュレーションを付けるため、ピアノとは違う独特の指使いで弾きます。
前の先生のレッスンでは1700年代の曲でも、決して「親指をくぐる」運指はありませんでした。

でも今回の先生は、
「スカルラッティならくぐるのもあり」
と言って下さったのです!

ピアノの運指が染みついている身にはありがたい・・・

余談ですが、声楽の人にスカルラッティと言うとまず父アレッサンドロを思い浮かべられますが、チェンバロの人は確実に息子ドメニコをイメージしますよね。
暗黙の了解があっておもしろい。

楽譜に書いていない装飾をあまり入れない

前の先生の模範演奏では、必ずそこかしこに装飾が加えられていて、クリエイティビティを刺激する演奏で楽しかったのですが、今回の先生はもっとクリーンでピュアな方向性の演奏でした。

曲にもよるのでしょうが、意識を持っていくところが違うんだなと感じました。

一音一音の長さや、音色に厳しい

意識を持っていくところが、一音一音の微妙な長さの違いや、タッチによる音色の差だと思います。

それでいて、アンダンテの曲も結構気持ちよいはやさで進むので、ゆっくり弾くわけではないけれど、しっかり音色に意識を向けるというのは、これからの課題になりそうです。

週2回レッスンがある

音楽院の授業時間数は決まっているので、全体が増えることはないはずなのですが、「私のレッスンは週2回」と言われてびっくり。

きのう火曜日にレッスンを受けてきたばかりなのですが、もうあさってが次のレッスンです。

これは気を休める時がない!
いや、気を休めたりせず常にチェンバロに向かいなさいという意味だなと思います。

少し異なるチェンバロの弾き方、身につけます!

先生が変わったことで、自分の曲解釈の引き出しも増えそうな気がします。
心配は杞憂に終わり、今は新しい先生のレッスンが楽しみです!

心機一転、新たな気持ちでチェンバロの練習を楽しめそうです。

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